入稿ガイドライン

この記事では、Vket6のスペースを入稿するまでの一連の流れを説明します。
新規にUnity2018のプロジェクトを作成し、各種必要パッケージをインポートし、入稿を行います。

全体の流れは以下の通りです。

  1. Unity 2018.4.20f1のインストール
  2. プロジェクトの構築(VRCSDK3 - Worlds、VketTools)
  3. ブースの制作
  4. VketToolsを使用して入稿

summary

「スペースの制作」にあたっては、「 公式配布パッケージ 」をご活用頂けます。スペースに音声や動画、ギミックなどを入れたいときは、まず公式配布パッケージを検討してみて下さい。

不明点があれば、「 出展者向けよくある質問 」をご確認下さい。
それでもわからないことがあれば、Virtual Market Discordや 問い合わせフォーム でお気軽にご相談下さい。また、技術面でのサポートとして「 入稿Tips 」も用意しております。

入稿期間は7月1日正午から7月31日の23:59:59までです。この期間内ならいつでも入稿が可能。さらに、定期更新される下見ワールドでは、入稿したスペースが実際にどう見えるかを確認することができます。

さて本記事では、展示するモデル等が完成している前提で、Unity上でセットアップを行う段階から説明します。

1. Unity2018のインストール

まず Unity Hub をダウンロード、インストールしてください。
その後以下のURLをブラウザのアドレスバーにコピーアンドペーストすることで、Unityのバージョン2018.4.20f1をインストールすることができます。

unityhub://2018.4.20f1/008688490035

インストールできたら、Unity Hubの「インストール」を確認すると、一覧に 2018.4.20f1 が表示されます。

unityinstall

2. プロジェクトの構築

2-1.プロジェクトの作成

まずはプロジェクトファイルを作成しましょう。

最初に、Unity Hubの「プロジェクト」から青色の「新規作成」を選んで、バージョン 2018.4.20f1 を選択します。

unityinstall

テンプレートは「3D」を選択し、プロジェクト名と保存先を選択して「作成」します。

プロジェクト名及び保存先には英数字のみを使用し、日本語などの2バイト文字が入らないようにしてください。

unityinstall

2-2.VRCSDKの導入

続いて、VRChat SDK3をプロジェクトに導入します。

VRChat からVRChatウェブサイトを開いて、右上のボタンから自分のアカウントでログインして下さい。

すると以下のようなホーム画面が表示されるので、左のメニューから「Download」を選択し、ダウンロード画面の「VRCHAT SDK3」から「Download SDK3 - Worlds」をクリックして、最新のSDK3をダウンロードして下さい。

vrchat

本記事執筆時点の最新バージョンはVRCSDK3-WORLD-2021.06.03.14.57_Public.unitypackageです。そのあとダウンロードしたunitypackageをプロジェクトにインポートしてください。

※画像は先ほどダウンロードしたunitypackageをインポートする一例

vrcsdk

2-3 VketToolsの導入

入稿に使うツール「VketTools」を導入します。このパッケージに公式配布Prefabや公式シェーダーパックも含まれています。

VketToolsはマイページからダウンロード頂けます。それから、VRCSDKのときと同じようにUnityでインポートを行って下さい。

2-4.Vket6/Vketmall用のプロジェクト設定

新しくUnityプロジェクトを開いた状態のため、SampleSceneが開かれています。

Projectビューから VRChat Examples/Prefabs フォルダーを開き、VRCWorldプレハブを Hierarchy にドラッグアンドドロップします。

world

Unityのメニューから VRChat SDK/Show Control Panel を開き、VRChatのアカウントでログインしてください。

controlpanel

Builderタブを開き、Setup Layers for VRChatをクリックしてください。確認ダイアログが表示されるので、Do it!をクリックしてください。

setuplayers

続いて、Set Collision Matrixをクリックしてください。確認ダイアログが表示されるので、Do it!をクリックしてください。

setupcollisionlayermatrix

以上でプロジェクト設定が適用されました。SampleSceneシーンは今後使用しないので、保存する必要はありません。

3. ブース製作

3-1.VketToolsにログインする

次に、Vket6のブース制作に使うアセットをダウンロードし、シーンを作成します。

UnityのメニューからVketTools/Control Panelを開いてください。するとログインを求められるのでログインボタンをクリックしましょう

vkettoolslogin1

すると初回のみ、Webブラウザでタブが開かれ、認可コードが表示されたページが表示されます。

こちらの認可コードをコピペして入力、ログインボタンをクリックします。

authcode

vkettoolslogin2

ログインに成功すると次のようなControl Panelが開きます。

vkettoolslogin3

3-2.公式アセットの導入

ログインができたら、Control Panel 右下のPackagesから、PrefabやShaderなどの公式アセットを導入します。

vkettoolspackage

ダウンロードができたら、VRCSDKのときと同じようにUnityでインポートを行って下さい。

3-3.入稿用シーンを作成する

VketTools の Control Panel から「入稿用シーン作成」をクリックしてください。

vkettoolssubmissionscene1

「VitDeck」のウィンドウが開かれるので、「Load」をクリックしてください。

vkettoolssubmissionscene2

Assets直下に入稿用フォルダーと入稿用シーンが作成されます。

vkettoolssubmissionscene3

作成されたシーンファイルをダブルクリックで開いてください。入稿用のシーンが表示されます。

vkettoolssubmissionscene4

3-4.ブース制作

入稿用シーンのヒエラルキーは、入稿ルールの「Scene内階層形式規定」に従って、以下の構成になっています。

  • ExhibitorBoothManager(入稿Scene上でTriggerをテストするためのUdonと、自動セットアップするスクリプト)
  • (出展者ID)
    • Static
    • Dynamic
  • Reference Object (ワールド環境に似せた3Dオブジェクトなどが入っています。)

「Static」と「Dynamic」の下に、展示したいオブジェクトを配置します。
動いたり、操作ができたりするようなオブジェクトは「Dynamic」に、動かないオブジェクトは「Static」に入れてください。

注意

Vket6の入稿シーンでは会場に似せたライティング環境は設定されません。

ライティングを含む見た目の確認は下見ワールドで行ってください。

3-5.公式配布パッケージ

VketToolsからダウンロードされたデータの中には、スペース作成に役立つ「VketPrefabs」が入っています。

※例えば「VketPrefabs」の一つである「VketAvatarPedestal」のPrefabはこのように入っています。

vketprefabs

以下簡単に各Prefabについてご紹介します。

Vket Avatar Pedestal

Interactで確認ダイアログを表示するアバターペデスタルです。再度ダイアログをInteractすることでアバターに着替えることができます。

以下の3種類があります。

  • Default:アバターの画像がゆらゆら揺れる外観のペデスタルです。VRCSDKに同梱されている物と同じ外観です。
  • 2D:好きな画像を外観に設定できます。Defaultと異なり、ゆらゆら揺れません。
  • 3D:3Dモデルを外観に使用することができます。

詳細はこちら→ VketAvatarPedestal

Vket Video Player

Interactまたは、プレイヤーがスペースに入った(OnEnterTrigger)タイミングで動画を再生できる動画プレイヤーです。TriggerのColliderはブースを覆うようにVket運営側で設置するため、自由に変更することはできません。

設置数制限:1スペースにつき1つのみ使用可能です。

詳細はこちら→ VketVideoPlayer

Vket Pickup

オブジェクトを手に持つことができるPickupです。30秒間誰も触らなければ自動的に元の場所に戻ります。手に持ったまま移動すると、スペースの外にオブジェクトを持ち運ぶことができます。

詳細はこちら→ VketPickup

VketFollowPickup

VketPickupに加え、頭などにオブジェクトを装備することができるPickupです。例:帽子を頭に装備して手を離しても頭に追従する

詳細はこちら→ VketFollowPickup

Vket Sound Fade

Interactまたは、プレイヤーがスペースに入った(OnEnterTrigger)タイミングで音声を再生できる音声プレイヤーです。再生時に、ワールド側のBGMをフェードアウトします。

詳細はこちら→ VketSoundFade

Vket Language Switch

Interactすることでスペース内の指定したオブジェクトを一括でオンオフ切り替えするスイッチです。日本語表示・英語表示を切り替えるために使用します。

詳細はこちら→ VketLanguageSwitcher

Vket Web Page Opener

Interactで確認ダイアログを表示し、再度ダイアログをInteractすることでブラウザーでWebページが開きます。特殊な処理となるため、Vket開催期間中のワールドでしか動作しません。

詳細はこちら→ VketWebPageOpener

UI Template

uGUIを使って画像を表示したり、VRChat内で機能するボタンを手軽に作成するためのテンプレート集です。必要に応じて使用してください。

Vket Interact Trigger/Vket OnBooth Trigger

VRCSDK2のTriggerと似た形で、Interactした際とブースに出入りした際にアクションを実行することができます。

ローカルと同期が選択できます。(後からワールドに入ったプレイヤーには同期されません)

詳細はこちら→ Vket Interact Trigger / Vket OnBooth Trigger

3-6.VketTools でブースをチェックする

Control Panel の各種チェックボタンから、作成したブースが入稿ルールに規定された制限内であるかどうか確認できます。同じチェックは入稿ボタンを押した際にも行われます。製作途中でチェックする場合にご利用ください。

vkettoolscheck

submission

4.スペース入稿

4-1.VketTools でスペースを入稿する

VketToolsのControl Panel から入稿ボタンを押すと、現在のシーンの内容で入稿が行われます。

vkettoolssubmission

入稿が開始すると、画像のように8つのステップで各種チェックが進んでいきます。VRChat が起動し、入稿シーンのワールドが起動します。VRChat上で、ギミック等が問題なく動作することを確認してください。

確認後、Unity側で 確認しました ボタンを押して入稿処理を続行してください。

submission

ルールチェックや容量チェックが完了したら、スクリーンショットを撮影します。Capture ボタンを押して撮影してください。

submission

OK をクリックし、入稿完了しました。 と表示されれば、入稿完了です。

submission

4-2.VketTools のアップデートについて

VketToolsが不具合修正などでバージョンアップされた際には、アップデートを促すダイアログが表示されます。最新バージョンでないと入稿ができませんのでご了承ください。

vkettoolsupdate